医師INTERVIEW

“治す”から“支える”へ。
チームともに歩む医療のかたち

医療法人社団 鷹松会理事長

ひかり在宅医療クリニック浜松本院院長

川島 裕也

Yuya Kawashima

PROFILE

  • 浜松医科大学麻酔科、静岡県立総合病院、
    富士宮市立病院などを歴任
  • 平成24年 浜松医科大学医学部附属病院
  • 平成24年 麻酔科蘇生科 診療助教
  • 平成27年 名古屋商科大学大学院 マネジメント研究科卒業
  • 平成27年 医療法人信愛会 大石医院 入職
  • 平成28年 医療法人信愛会 理事・在宅医療部長就任
  • 平成29年4月 医療法人社団鷹松会 理事長就任

01なぜ訪問診療ネットワークを選んだのか

一人ひとりと向き合う医療を求めて、
訪問診療の道へ

もともと私は麻酔科医として総合病院の手術室で働いていました。大学から静岡県内の関連病院に行ったり戻ったりしながら経験を積み、医師七年目の頃に「この先、自分は何をやっていくべきか」と立ち止まったんです。日々多くの手術に携わる中で、医療の現場が効率やスピードを求められる方向へ進むのを感じ、「もっと一人ひとりの患者さんをじっくり向き合い、支えられる医療をしたい」と思うようになりました。そこで麻酔科から地域医療に転じ、在宅医療を行う個人病院に勤めましたが、経営方針の違いから次の道を探すことになりました。その時に出会ったのが訪問診療ネットワークです。代表理事のお話を聞き、理念や組織の在り方に強く共感しました。きちんと計画を立て、予算を設定し、その達成に向けて全員で取り組むという、非常に組織的な印象を受けたことを今でも覚えています。感情ではなく成果で評価される仕組み、そして「地域のために働く」という考え方が自分の思いと重なりました。そんな中、「いつか一緒に仕事ができたらいいですね」と話していたところ、もともと浜松の地域で診療をされていた先生が退職されることになり、実際にお声をいただき、「ぜひお願いします」と迷わずお返事しました。

02仕事のやりがい、魅力

患者さんや仲間とともに感じる、
医療の本当の喜び

訪問診療は決して楽な仕事ではありません。病院のように整った設備や豊富な人員があるわけではなく、限られた環境の中で、自分の知識と経験を総動員して患者さんを支えていきます。いつでも患者さんの生活に寄り添える体制が求められ、医師としての責任と判断力が問われる現場です。ですが、その分だけ大きなやりがいがあります。患者さんやご家族から直接「ありがとう」と言葉をいただけること、そして、その方の生活や想いに深く関わりながら診療できることは、病院勤務ではなかなか得られない喜びです。病気を“治す”だけでなく、“支える”医療の本質を感じられる瞬間でもあります。
また、私が何より嬉しいのは、スタッフがいきいきと働いてくれている姿を見る時です。医師、看護師、職員が「ここで働けてよかった」と笑顔で話してくれることが、私自身の一番のやりがいになっています。私は常にチームの“支える側”でありたいと思っています。メンバーそれぞれが意見を出し合い、自分で考え、それぞれの個性を生かせるように、あえて細かく指示を出しすぎないように心がけています。チーム全員で一つの医療をつくり上げていく、その一体感こそが訪問診療の魅力です。

03働く上で大切にしていること

ひとりでは届かない医療を、
チームとともに届ける

訪問診療は、一人の力で成り立つ仕事ではありません。だからこそ、私は“チームとして動く”ことを何より大切にしています。医師、看護師、ケアマネージャー、介護士など、それぞれの専門性が集まって初めて患者さんの生活を支えられる。だからメンバーへの配慮やリスペクトを常に意識しています。医療と介護の間にはもともと壁があると言われますが、私はできるだけ同じ目線で対等に話し合える関係を築きたいと思っています。全員が完全にフラットではなくても、それぞれが役割を持ちながら連携できるのが理想です。時に私がハブになることもあれば、看護師やケアマネージャーが中心になることもある。お互いを尊重しながら一つのネットワークとして機能することが、良い医療につながると信じています。

04訪問診療ネットワークのおすすめポイント

つながる力が、
より良い組織を生み出す

訪問診療ネットワークの一番の魅力は、前向きで行動力のある仲間が多いことです。新しいエリアへの展開や法人の立ち上げなど、上を目指して挑戦する姿勢を持った医師たちと一緒に働けることが大きな刺激になっています。ネットワーク内では情報交換の機会も多く、他の法人の事例から学んだり、悩みを共有したりしながら、お互いを高め合える環境があります。一人で開業していると壁にぶつかることもありますが、ここでは全国の仲間と支え合いながら前に進める。自分たちだけでは解決できない課題にも、ネットワーク全体で知恵を出し合い、より良い医療を形にしていける。そんな連携力と成長力が、この組織の大きな強みだと感じています。

05これから挑戦したいこと

医療の枠を越えて、
地域とつながる新しい挑戦を

現在、訪問診療ネットワークでは介護施設の患者さんを中心に、約4万人の方々を診療しています。その責任をしっかりと果たしながら、これからは今までの延長線上にはない新しい取り組みにも挑戦していきたいと考えています。たとえば、介護施設の方々と一緒に多職種での勉強会を開催したり、地域の方々が参加できるイベントを行ったりと、医療の枠を越えた交流を広げています。実際に先日は、120名規模のバーベキューイベントを実施し、地域とのつながりを改めて実感しました。これからも、医業の提供だけにとどまらず、地域に必要とされる存在を目指し、ネットワーク全体でより豊かな地域医療を築いていきたいと思っています。

06ご検討中の先生方へ

医療のかたちは一つじゃない。
あなたに合う働き方を

訪問診療は、患者さんの暮らしや人生そのものに寄り添う医療です。地域の中で医療を届けることで、医師としての視野が広がり、人としても大きく成長できる仕事だと感じています。訪問診療ネットワークには、さまざまな専門分野から集まった先生方が在籍し、それぞれの経験やスタイルを生かして働ける環境があります。働き方の選択肢も広がっており、チームで支え合いながら無理なく続けられる体制づくりが進んでいます。自分に合った形でキャリアを築けるのがこの組織の最大の魅力です。
私自身、転職を考える先生にはミスマッチなく入職してもらいたいと思っていますので、まずは一度、現場を見学にきてください。実際のチームの雰囲気や、患者さんに寄り添う温かい医療の現場を感じていただければ、きっと新しい可能性が見えてくると思います。