歯科医師INTERVIEW

人を想い、人と歩む。
地域医療の未来をデザインする

医療法人社団 若葉会理事長

湘南ふじさわ歯科

三幣 利克

Toshikatsu Minusa

PROFILE

  • 東京歯科大学歯学部卒業
  • 都内歯科診療所勤務を経て
    2007年コンパスデンタルクリニック赤羽を開設
  • 同年、日本大学大学院グローバル・ビジネス研究科修了MBA取得
  • 2009年 医療法人社団コンパス東京東 理事長就任
  • 2013年 医療法人社団コンパス 理事長就任
  • 2016年 医療法人社団若葉会 理事長就任

01なぜ訪問診療ネットワークを選んだのか

次世代の在宅歯科医療を支える
“つなぎ手”として

大学を卒業してから、都心・郊外・農村とさまざまな地域で歯科医療に携わってきました。歯科医師としての原点は、学生時代に農村の歯科医院で在宅医療に出会い、「支援の届かない場所がこんなにあるのか」と衝撃を受けたことでした。その後、30代になり、在宅歯科医療の目的は「食べることを支えること」だと気付かされ、首都圏・愛知・大阪で8つの在宅歯科医療機関を運営しました。しかし、40歳を迎える頃に「この先、自分は何のために働くのか」と立ち止まりました。その時、在宅歯科医療の目的は理解しているものの、どのように実践し、発展させていけばいいのか分からない医療機関が今後同時多発的に増えると感じました。そこで、私はそうした仲間たちを支援し、現場での取り組みを一緒に形にしていく役割を果たしたいと思うようになりました。そんな想いの中で出会ったのが訪問診療ネットワークです。いくつかお誘いをいただいた中で、ここには人を大切にし、理念を共有しながら本気で医療を前に進めようとする仲間がいました。組織の温かさと信頼感、そして現場を尊重する姿勢に共感し、「この人たちとなら同じ方向を向いて歩ける」と感じたことが、入職を決めた一番の理由です。

02仕事のやりがい、魅力

「治す」だけではなく、
「願い」を叶える医療

外来診療はある意味シンプルで、痛みを訴えて来られた患者さんに診断をつけ、治療をすれば完結します。しかし、訪問診療はまったく違います。たとえば「虫歯を治したい」と言われても、いつからあるのか、なぜ今治す必要があるのか、その背景まで掘り下げて考えなければなりません。入れ歯の不調を訴える方でも、原因は入れ歯そのものではなく、運動機能の低下による咀嚼障害かもしれません。つまり、「本当の原因は何か」を見極める力が求められます。ゴールは入れ歯を作ることではなく、好物のウナギを食べたいという願いを叶えることかもしれません。技術よりも、相手の想いを感じ取る力が大事になります。
また、訪問診療では患者さん本人だけでなく、ご家族や介護スタッフなど多くの人が関わります。その中で「誰の、どんな期待に応えるのか」を考え続けるのは簡単ではありませんが、だからこそやりがいがあります。状況が変化するたびに微調整を重ね、最後まで伴走できたときの達成感こそが、この仕事の一番の魅力です。

03働く上で大切にしていること

人がすべて。だからこそ、
人を大切にする医療を

訪問診療を行う上で、特別なスキルは必要ありません。大切なのは、これまで自分が生きてきた人生そのものを活かすことだと思っています。臨床技術や知識も大切ですが、人としてのあり方や心の持ちようが何より重要です。自分と他者は違う、価値観もそれぞれ違うという当たり前のことを理解し、相手の弱さを受け入れられること。私はそれを“性弱説”と呼んでいて、在宅医療の現場では欠かせない視点だと感じています。また、他者が持つ言葉にならない思いを感じ取り、受け入れる力も大切です。結局のところ、医療は「人と人」。私は採用面接のときも、「この人なら患者さんやご家族に寄り添えるだろうか」を見ています。温度感や思いやりがあるかどうかが、一番のポイントです。そして、仕事は個人戦ではなくチーム戦です。私は常に「何を求められているか」「何の役に立てるか」を意識し、患者さんやスタッフがいい状態でいられるように考えています。私は「クリニックの商品は“人”」だと思っています。スタッフがいい状態でなければ、いいサービスは提供できません。スタッフが幸せであることが、最終的に良い医療につながると信じています。

04訪問診療ネットワークのおすすめポイント

医科との協働が、歯科医師としての
視野を広げてくれる

訪問診療ネットワークの中で働く魅力は、歯科がマイノリティであることだと思います。医科の先生や看護師の方々と同じチームで仕事をする機会は、歯科医師として非常に貴重な経験です。これまで歯科の世界の中だけにいたときとは、仕事の考え方が大きく変わりました。たとえば、歯科は「診療すればするほど積み上がる」モデルですが、医科は月に数回の診療で経営を成り立たせています。その違いに触れ、「歯科もより多くの人に効率的に医療を届けられる形がある」と気づきました。医科と歯科、両方の視点を日常的に学べるのはこのネットワークならではだと思います。普段なら接点の少ない職種の方々と同じ空間で意見を交わせるのは、本当に刺激的で価値のあることだと感じています。

05これから挑戦したいこと

支え合える仲間と挑む、
これからの医療づくり

現在、湘南エリアで運営しているクリニックは、「地域に存在して良かった」と感じていただける医療機関モデルをつくるための挑戦です。この形をしっかりと確立できれば、他の地域でも同じ仕組みを展開できると考えています。地域ごとの特性を生かしながらも、どこでも再現できる汎用性の高いモデルを構築することが今の目標です。これからは、事業承継などのニーズもさらに増えていく時代。どの地域でも「この形なら続けられる」と思える仕組みを残していきたいと思っています。訪問診療ネットワークとは、同じ方向を見据えて歩んでいます。共に挑戦できる仲間がいることは大きな力であり、互いに支え合いながら未来を切り拓けるこの環境に、とても感謝しています。

06ご検討中の先生方へ

共に進むからこそ、
次のステージへ行ける

一緒に働きたいのは、チームで大きなことを成し遂げたいと思う人、そして自分の未来を自分でつくっていける人です。私は昔から“一人でやっている”という感覚がなく、常に仲間とともに歩んできました。個人で取り組むよりも時間はかかりますが、チームならもっと遠くまで行けると信じています。訪問診療ネットワークには、そんな挑戦を支えてくれる仲間と環境があります。人とともに成長しながら、医療を通して社会に貢献したい、そうした想いを持つ先生に、ぜひ仲間として加わってほしいと思います。ともに未来を描き、より良い医療を届けていきましょう。